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火災2020.07.07

防火対象物における消防用設備等の点検&報告について解説します

消防用設備等は日常使用されず火災が発生した場合はじめて使用されます。従って、いつ起こるかわからない火災にその機能を十分発揮できるものでなければならない。そのためには、日常から維持管理を十分行って機能保持を図っておく必要がある。
特定の防火対象物等にあっては、人命危険の高さから、消防設備等の知識技能を有する消防設備士又は消防設備点検資格者により点検を行い、その他のものは自ら点検し。その結果を定期に消防庁又は消防署長に報告するようになっている。(消防法第17条の3の3)

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資格者が行わなければならない点検・防火対象物

消防設備士又は消防設備点検資格者に点検させなければならない防火対象物は、次のとおりです(令第36条第2項)

ア 特定防火対象物で、延べ面積が1,000㎡以上のもの
イ 非特定防火対象物で延べ面積が1,000㎡以上のもののうち、消防長又は消防署長が火災予防上必要があると認めて指定するもの
ウ 特定1階段等防火対象物

消防設備士等が点検できる消防用設備等

消防用設備等の種類・点検内容に応じた点検期間及び消防設備士又は消防設備点検資格者が点検を行う事ができる消防用設備等の種類は、消防庁長官がさだめることとされており(規則第31条の6第5項)、次表のように告示されている

点検資格点検期間とは?

点検の種類、点検結果の報告

点検の種類

ア 機器点検
次の事項について、消防用設備等の種類等に応じ別に告示で定める基準に従い確認すること

  • 消防用設備に附置される非常電源(自家発電設備に限る。)又は動力消防ポンプの正常な作動
  • 消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判別できる事項
  • 消防用設備等の機能について、外観から又は簡易な操作により判別できる事項

イ 総合点検
消防用設備等の全部もしくは一部を作動させ、又は当該消防用設備等を使用することにより、当該消防用
設備の総合的な機能を消防用設備等の種類に応じ、別に告示でさだめる点検基準に従い確認すること( 規則第31条の6第3項)

点検結果の報告

防火対象物の関係者は、点検結果とそれぞれに基づいてとった措置について、維持台帳に記録するとともに、
防火対象物の区分に従い、一定の期間ごとに消防長又は消防署長に報告しなければならない。

ア 特定防火対象物については、1年に1回
イ 非特定防火対象物については、3年に1回
ただし、消防長又は消防署長が適当と認められる場合(一定の事項が確認される必要)は、点検結果総括表及び点検者一覧表を添付することで足りることとされる。

 

罰則等

法第17条3の3の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたものは、30万円以下の罰則又は拘留に処せられるほか、その法人に対しても30万以下の罰則が科せられる。(法第44条第11号、45条)

 

維持台帳

消防用設備等の維持台帳は、各設備等ごとの構造、性能等及び設置時からの状態が明確にされているもので、概ね次の図書等が各設備ごと(関連の深いものが合本することができる。)に編冊されているものが添付されていること(規則第31条の6)

  • 設置届出書と試験結果報告書(添付図書を含む)
  • 検査済証
  • 消防設備等の修理、整備等お経過一覧
  • 点検結果報告書及び点検票
  • その他必要な書類

ア 法第4条に基づく立入検査時の結果通知著
イ 特例適用通知書等

消防用設備等の試験・点検に用いる試験器具

消防用設備等の試験等に係る試験器具等の取り扱いについて(通知)(昭和62年1月13日消防予第6号)

自動火災報知設備の遠隔試験機能に係る外部試験機の取り扱いについて(通知)(平成8年5月24日消防予第105号)

自動火災報知設備及びガス漏れ火災報知に係る試験器具に基準を定め、試験等を実施する場合にあっては、基準にあった試験機を使用すること
試験機が基準に適合しているか否かの試験については、(財)日本消防設備安全センターが行い、当該試験器の型式、認定番号、校正年月日等については、消防設備ごとの「消防用設備等試験結果報告書」の備考欄及び消防用設備点検結果報告に添付する「点検票」の所定の欄に記載すること。

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