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消防設備の安全性と有効性を保つためには、定期的な点検と必要に応じた改修が欠かせません。消火設備や自動火災報知設備など、各機器には耐用年数があります。消防設備の更新目安を知ることで、火災リスクを低減し、施設や住宅の安全を確保できます。
当記事では、各消防設備の耐用年数や更新時期、消防設備で改修が必要なケースについて解説していきます。
目次
消防設備とは、火災の発生を早期に検知し、迅速に対応するための装置やシステムの総称です。これらの機器は、火災の拡大を防ぎ人命や財産を守るために重要な役割を果たします。具体的には、消火設備、自動火災報知設備、非常警報設備、ガス漏れ警報機、消火器などが含まれます。
これらの消防設備は、定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。耐用年数を過ぎた機器は性能が低下し、火災時に十分な効果を発揮できない可能性があります。そのため、各機器の更新時期を把握し、適切なタイミングでの交換や改修を行うことが重要です。
消防設備の更新時期は、各機器の種類や使用環境によって異なります。適切な時期に更新を行うことで、火災発生時の迅速な対応が可能となり、被害を最小限に抑えることができます。ここでは、主要な消防設備の更新時期について詳しく解説します。なお、これらの更新時期は、機器が設置されてからその機器を更新することが望ましい経過年を、交換を推奨するおおよその期間として、社団法人日本消火装置工業会や一般社団法人日本火災報知機工業会が設定したものです。
スプリンクラーヘッドの交換を推奨するおおよその期間は18~20年とされています。スプリンクラーヘッドや配管などの部品は、経年劣化により性能が低下するため、定期的な交換が必要です。また、配管内の錆や汚れが詰まることもあるため、内部の清掃も重要です。
屋内消火栓のホースやノズルの設置後10年が経過したものは、3年毎に点検を実施する必要があります。消火栓に使用するホースは設置後徐々に劣化が始まり、10年を超えると20%以上のものに漏水等に異常が発生するという統計もあります。そのため、製造年の末日から10年を経過した日以降の点検で耐圧性能点検を実施し、異常があれば交換しなくてはならないという義務があります。また、異常がなくても以後3年以内ごとに耐圧性能点検を行わなければならない、となっています。
劣化により想定されるトラブルは漏水だけでなく、金具の抜け飛び、ホースの破断、ライニングの剥離等があります。いずれも性能を発揮できないだけでなく事故につながる恐れのある不良となりますので、確実にトラブルを防ぐためにも10年で更新することが推奨されています。これらの部品は使用頻度が低いため、見た目には問題がなくても内部の劣化が進んでいることがあります。定期的な点検と交換を怠らないようにしましょう。
泡薬剤貯蔵槽の推奨更新期限は設置後18~20年、消火薬剤については蛋白が8~10年、水成膜が8~10年、合成界面活性剤が13~15年とされています。泡消火剤は時間とともに劣化し、消火効果が低下するため、定期的な交換が必要です。また、泡発生装置や配管の点検も忘れずに行いましょう。
ガス系消火設備制御盤の推奨更新期間は設置後17~20年です。リレー式 は17~20年 、電子式は 13~15年を目安に更新をおこなう必要があります。ガス消火剤の劣化や配管の腐食が進むと、消火効果が低下するため、定期的な点検と交換が必要です。特にガス漏れのリスクを防ぐために、配管の状態を定期的に確認することが重要です。また、消火剤貯蔵容器等として使用される高圧ガス充填容器の「容器弁等の安全性」係る点検が義務化され、必ず実施することとなっています。
消火剤貯蔵容器だけでなく、起動用ガス容器、加圧用ガス容器、クリーニング用ガス容器なども対象となっており、未報告や虚偽報告厚意は消防法令違反となります。これは二酸化炭素であれば設置後25年を経過する日まで、窒素やハロゲン化物等であれば設置後30年を経過する日までに実施する必要があり、その工数とコストから更新するケースが多くなります。
推奨更新期間は設置後10~15年とされています。感知器は、長期間使用することで感度が低下し、火災の早期発見が難しくなることがあります。そのため、定期的な交換が必要です。また、感知器の種類によっては、環境条件や設置場所によって劣化が早まることもあるため、半年に1回の点検時に状態を確認することが重要です。
推奨更新期間は設置後15~20年です。受信機は、火災感知器からの信号を受け取り、警報を発する役割を担っています。内部の電子部品が経年劣化することで、誤作動や故障のリスクが高まるため、定期的な点検と交換が必要です。
配線は約20年、電源装置は約10年が目安とされています。配線の劣化や断線、電源装置の故障はシステム全体の動作に影響を与えるため、定期的な点検と交換が必要です。
配線や電源装置などの補助部品も定期的な点検と更新が必要です。特に、電源装置はバッテリーの劣化が進むと、非常時に正常に作動しないリスクが高まります。バッテリーは通常3~5年程度 で交換することが推奨されています。
非常警報設備の推奨更新期間は、一般的には15年を目安とされていますが、使用環境やメンテナンスの状況によって異なる場合があります。特に非常警報設備の中核をなす制御盤や非常ベル、スピーカーなどの主要部品は、長期間使用することで音量が低下したり、動作が不安定になることがあるため、点検とともに劣化が見られた場合には早めの交換が推奨されます。また、非常警報設備のバッテリーも定期的に交換が必要です。バッテリーの寿命は通常3~5年程度とされており、これを超えると電源供給が不安定になる可能性があります。
排煙窓や排煙口の開閉装置は、約10年を目安に点検・更新が推奨されます。これらの装置は、長期間使用すると劣化し、正常に作動しなくなることがあります。また、排煙ファンやダクトも同様に約10年を目安に点検し、必要に応じて更新することが重要です。
さらに、制御盤やセンサー類も定期的な点検が必要です。これらの機器は電子部品を多く含んでおり、経年劣化による故障リスクが高まります。制御盤やセンサー類の更新時期は、一般的に20年程度とされていますが、使用環境やメンテナンス状況によって異なる場合があります。
ガス漏れ警報機は、ガス漏れによる火災や爆発を未然に防ぐための重要な設備です。一般的に、ガス漏れ警報機の耐用年数は約5年とされています。しかし、使用環境や設置場所によっては、劣化が早まることもありますので、定期的な点検が欠かせません。
ガス漏れ警報機の更新時期を見極めるためには、まず警報機の動作確認を定期的に行い、正常に作動するかをチェックします。次に、センサー部分の汚れや劣化がないかを確認し、必要に応じて清掃や交換を行います。また、警報機本体に異常が見られる場合や、メーカーからの推奨更新時期が近づいている場合は、早めの交換を検討することが重要です。
メーカーからの設計標準使用期限は約10年とされています。これは、消火剤の劣化や容器の腐食が進むためです。使用期限を超えた消火器は性能が保証されないため、新しいものに交換することが推奨されます。また、消防法令上設置義務のある消火器については、製造年から10年を経過したものに対して耐圧性能試験の実施が義務づけられています。これは工数やコストを伴うため、10年のタイミングで更新されることが多くなっています。
こちらも同様に、約10年が目安となります。二酸化炭素消火器は、ガスの漏れや容器の劣化が進むため、定期的な点検と更新が必要です。強化液消火器や泡消火器は、消火剤の化学的な劣化や容器の腐食が進むため、定期的な点検と更新が求められます。
消防用設備の改修が必要となるケースは様々です。まず、法令の改正や新たな規制が導入された場合、既存の設備が新しい基準に適合しないことがあります。このような場合には、設備の改修や更新が求められることもあります。また建物の用途変更や増改築に伴い、消防設備の配置や種類が適切でなくなることもあります。例えば、オフィスビルが商業施設に転用される場合、火災リスクが変わるため、適切な消防設備の設置が必要になることがあります。
さらに、定期点検で不具合が発見された場合も改修が必要です。例えば消火器の圧力が低下していたり、自動火災報知設備のセンサーが故障していたりする場合、迅速な対応が求められます。これにより、火災発生時の初期対応が確実に行えるようになります。
耐用年数を過ぎた設備は性能が低下し、火災時に十分な効果を発揮できない可能性があります。定期的な点検と適切な更新を行うことで、常に最適な状態を保つことができます。
消防設備の点検や更新を考える際に、信頼できる専門業者を選ぶことは非常に重要です。初田製作所には長年にわたり消防設備の点検・保守・改修を手掛けてきた実績があります。経験豊富な技術者が最新の知識と技術を駆使して、確実な点検と適切なアドバイスを提供します。消火設備や自動火災報知設備、非常警報設備などのあらゆる消防設備の定期点検を通じて、設備の劣化や不具合を早期に発見し、必要な改修を迅速に行うことで、火災リスクを最小限に抑えることができます。
また初田製作所は点検だけでなく、最新の消防設備の導入や既存設備のアップグレードにも対応しています。お客様のニーズに合わせた最適なプランを提案し、安全性の向上をサポートします。消防設備の点検・改修をお考えの際は、ぜひ初田製作所へご相談ください。
消防設備の更新は、老朽化した消防設備の動作不良等を防ぐために欠かせない重要な作業です。各機器には耐用年数があり、定期的な点検と適切なタイミングでの更新が必要です。消火器、自動火災報知設備、自動消火設備、ガス漏れ警報器など、それぞれの機器の更新時期を把握し、計画的にメンテナンスを行うことで、火災リスクを大幅に低減することができます。
また、消防用設備の改修が必要なケースもあります。法令の改正や設備の老朽化に伴う改修は、専門業者に依頼することで確実に対応できます。消防設備点検や改修を行う際は、信頼できる業者に依頼することが重要です。消防設備の点検や更新を検討している方は、ぜひ初田製作所にご相談ください。
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