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【施設管理者必見】雷による火災を防ぐには?落雷のメカニズムから、設備を守る「避雷器」の重要性まで徹底解説

近年、局地的な豪雨(いわゆるゲリラ豪雨)の増加とともに、落雷による被害が深刻化しています。総合防災メーカーとして改めてお伝えしたいのは「雷は電気系統を壊すだけでなく、建物を火災に至らしめる恐ろしいリスクである」ということです。
本記事では、雷が発生しやすい地域や火災のメカニズム、そして大切な資産を守るための「雷保護対策」の重要性について詳しく解説します。

    雷が発生しやすい地域と時期

    日本国内において、雷は決して珍しい現象ではありませんが、その発生傾向は地域によって大きく異なります。

    • 夏季雷: 夏の強い日差しによって上昇気流が発生し、積乱雲が発達することで起こります。
      特に関東平野の内陸部や中部・近畿・中国の内陸部、九州から薩南諸島は、夏において激しい雷に見舞われやすい傾向にあります。
    • 冬季雷: 冬の間、大陸からもたらされる冷たい季節風と本州沿岸の暖流との温度差により、非常に強力なエネルギーを持つ雷が発生します。
      日本海側で多く発生し、夏季雷に比べて一放電あたりのエネルギー量が大きく、設備へのダメージが深刻化しやすいのが特徴です。

    「うちの近くは雷が少ない地域だから…」と油断しがちですが、近年の気候変動により、これまで落雷が少なかった地域でも突発的な被害が報告されています。
    過去には国会議事堂において落雷があり、外壁の一部が剥がれ落ちる被害がありました。都心だからといって落雷対策が不要ということはありません。

    参考:NHKアーカイブス「国会議事堂 落雷の瞬間」

    なぜ落雷で火災が発生する?

    雷による火災は、大きく分けて2つのルートで発生します。

    ① 直撃雷による直接的な発火

    建物や樹木に雷が直接落ちた際、その巨大なエネルギー(数万~数十万アンペア)が熱に変わり、可燃物に引火します。特に古い木造建築や、屋上に可燃性の資材を置いている工場などでは、一瞬にして大火災につながる恐れがあります。

    ② 誘導雷(雷サージ)による電気火災

    付近への落雷によって電線や通信線に過大な電圧・電流(雷サージ)が流れ込み、建物内のコンセントや配電盤、電子機器、消防用設備などに侵入します。
    ここで発生したスパーク(火花)が周囲のほこりや絶縁材に引火することで、壁の内側や天井裏といった「目に見えない場所」から出火し、発見が遅れるケースが非常に多いのです。

    一般に、建物や設備から2km 以内に落雷があると、雷サージによって何らかの影響を受ける可能性があると言われています。
    雷被害のほとんど(全体の99%)は「直撃雷」ではなく、「誘導雷」によるものが原因です。また雷サージの侵入ルートも不明が96%を占めており、一部分への対策ではなく、建物やシステム全体での包括的な対策が必要と考えられています。

    参考:公共施設のための雷害対策ガイドブック

    雷対策を実施することの重要性

    避雷針の設置義務として、下記に該当する建築物には避雷針の設置が定められています。

    1. 高さ20mを超える建築物(建築基準法)
    2. 指定数量以上の危険物を扱う製造所や貯蔵所(消防法)
    3. 地上に設置する一般火薬庫(火薬取締法)

    しかし、避雷針で防ぐことができるのは「直撃雷」であり、落雷被害の99%を占める「誘導雷」については避雷針では防ぐことができません。

    そして、消防設備メーカーとして私たちが最も危惧しているのは「誘導雷によって消防設備そのものが破壊されること」です。落雷によって火災受信機や感知器の基板が故障すると、万が一火災が発生してもベルが鳴らず、スプリンクラーも作動しないという最悪の事態を招きます。

    • 二次被害の拡大: 火災の発覚、避難や消火活動が遅れ、被害が甚大化
    • 管理責任リスク: 消防設備が機能しなかった場合、オーナー様の維持管理責任が問われる可能性

    共済金の支払い原因に占める雷被害の割合をみると、平成27年度から令和3年度において、支払件数は雷によるものが全体の約15〜25%と風水害に次いで多く、支払金額は約10〜30%で2位〜3位となっています。
    落雷で被害を受ける設備として、自動火災報知設備、電話機器、中央監視施設などの、配線の長い機器があげられます。

    落雷対策は、単に「機械が壊れるのを防ぐ」ためだけではなく「建物の安全システム全体を維持する」ための不可欠な投資といえます。

    参考:公共施設のための雷害対策ガイドブック

    誘導雷対策には「避雷器(SPD)」が有効

    誘導雷から電子機器を守るための最も有効な手段が、避雷器(SPD:Surge Protective Device)の設置です。

    <避雷器(SPD)とは?>

    避雷器(SPD)は、外部から侵入してきた異常な電圧(雷サージ)を瞬時に検知し、安全に接地する役割を果たします。雷サージを逃がすことで、建物内の精密機器や消防設備の基板に過電流が流れるのを防ぎます。

    電源用SPD、分電盤用SPD、信号回線用SPD、LAN用SPDなど、保護したい機器によってさまざまなSPDの種類があります。初田製作所では、お客様の建物や設備にあわせた最適な避雷器(SPD)のご提案が可能です。
    雷対策をしたいけど何をすればよいかわからない…など、雷対策でお困りの方は、ぜひ一度無料相談フォームよりお問い合わせください!

    あなたの施設は大丈夫?初田製作所が提供する「火災リスク診断」のすすめ

    落雷による出火以外にも、さまざまな原因で火災は発生します。しかし“慣れ”や“固定観念”などにより、火災発生のリスクを見落としている可能性もございます。そこで、2014年から実施している火災リスク診断サービスの実施もおすすめします。この火災リスク診断では上記のような落雷リスクも含めた、お客様固有のリスクを第三者目線で洗い出しすることができます。作業現場のリスク低減だけでなく、企業全体としてのBCP・防災意識向上などもバックアップします。

    【火災リスク診断サービスの特長】
    ・第三者目線による、日頃気づかない火災発生リスクの「見える化」
    ・従業員の皆様と様々なリスク情報を共有でき、防災意識のボトムアップを支援
    ・防災のプロによる診断と安全対策のご提案
    ・1,700件を超える診断実績(様々な業種の企業様にご活用いただいております!

    国家資格である「消防設備士」や、社内資格として定めている「認定診断員」を取得した防災のプロが現地へ訪問し、火災リスク箇所を1つ1つ洗い出します。消防設備点検とは目的が異なり、火災発生リスク診断サービスは火災を起こさないという「火災予防」に重きを置いています。ぜひ一度火災リスク診断を受けてみてはいかがでしょうか。ご相談やお問い合わせはこちらから

    まとめ

    雷による火災は予測が難しく、一度起きれば甚大な被害をもたらします。しかし、適切な避雷器(SPD)の設置と定期的なリスク診断によって、そのリスクは大幅に抑えることができます。

    「あの時対策しておけばよかった」と後悔する前に。
    雷対策の強化や、現在の設備に不安を感じている方は、ぜひ一度お問い合わせください!

    記事執筆者

    サトウ

    ボーサイナビット メイン担当の佐藤です! 2024年に㈱初田製作所に中途入社し、以来ボーサイナビット編集を担当しています。今では自宅に消火器を置いています。

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