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消火器の種類・適応火災を徹底解説!見分け方や設置・点検基準も

事務所、工場、住宅、病院など、消火器はありとあらゆる場所に置いてあり、初期消火の有効な道具です。しかし、いざという時に正しく使えるよう、適応火災や種類ごとの特徴を把握しておくことが重要です。
本記事では、消火器の基礎知識から種類ごとの特徴、見分け方、そして事業所に求められる設置基準や点検方法まで詳しく解説します。

    消火器とは?(基礎知識)

    消火器とは、火災の初期段階において安全かつ確実に消火活動を行うための持ち運び可能な器具です。天井に火が届く前の「初期火災」であれば、専門知識がなくても迅速に対処できるため、被害を最小限に食い止める最も身近で有効な防災ツールです。内部には粉末や液体、二酸化炭素ガスなどの消火薬剤が充填されており、加圧された空気やガスの力で薬剤を放射して燃焼を抑えます。

    なお、消火器は用途や設置場所によって、一般家庭向けの「住宅用消火器」と、事業所や工場・店舗などに設置が義務付けられている「業務用消火器」の2種類に分類されます。

    業務用消火器とは?

    業務用消火器は、消防法施行令別表第1に定められた「防火対象物(オフィス、工場、店舗、病院など)」への設置が義務付けられている消火器です。火災発生時に誰もが一目で視認できるよう、法令により本体容器の表面積の25%以上を「赤色」にする規定があります。

    また、設置後も半年に1回の定期点検と報告が法令で定められています。建物内で扱う可燃物の種類をはじめ、床面積や歩行距離によって必要な種類や本数が細かく指定されているため、設置環境に合わせた最適なタイプを選ぶことが初期消火の成功につながります。

     

    消火器の「適応火災」とは?種類別の見分け方

    消火器を選ぶ際に最も重要なのが「適応火災」の確認です。消火器にはそれぞれ対応できる火災の種類が決まっており、本体に貼られたラベルの絵表示の色を見ることで、適応火災の「見分け方」がすぐに分かります。
    業務用消火器には、必ず以下のマークが表示されています。

    適応火災

    • 普通(A)火災:新建材、木材、紙、繊維など、固体の燃えやすいものの火災に有効。
    • 油(B)火災:ガソリン、シンナーなどの液体性のもの、グリスなど半固体の油脂類の火災に有効。
    • 電気(C)火災:電気器具、機械類など、感電の恐れのある電気施設を含む火災に有効。

    【ひと目でわかる】消火器の種類・適応火災・おすすめ設置場所の比較表

    ひとくちに消火器といっても色々な種類があります。万能タイプの粉末消火器はじめ、油火災には強化液消火器、電気火災には二酸化炭素消火器など、使用場所や目的に応じて最適なものを選ぶ必要があります。
    各種類の特徴と適応火災、おすすめの設置場所を以下の表にまとめました。

      主な消火器の種類と特徴

      ここからは、先ほどの表でご紹介した各消火器の特徴やおすすめの設置場所についてより詳しく解説します。

      粉末(ABC)消火器<A火災・B火災・C火災>

      万能タイプで最も普及しているタイプの消火器です。ABC粉末消火薬剤は、第一リン酸アンモニウムの微粉末の結晶粒にシリコン系樹脂で防湿化学処理を施し、各種添加剤を加え、普通(A)火災、油(B)火災、電気(C)火災のいずれにも強い消火力を発揮する万能タイプです。

      おすすめの設置場所

      • 事務所・事業所・工場・店舗・ホテル・旅館・病院・学校・集会場・神社仏閣など

      🎦粉末消火器の使用方法(動画)

       

      強化液消火器<A火災・B火災・C火災>

      液体系消火器の万能タイプで、放射時間も長く、放射距離も十分でだれにでも消火しやすい消火器です。強化液消火器消火薬剤は、普通(A)火災の消火には最も経済的で優れているといわれる”水”に、不凍性・非再燃性・防炎性といった性能をたかめるための添加剤を加えるとともに油(B)火災の消火能力が付加されたもです。天ぷら油火災に最適なため飲食店やご家庭はもちろん、高い浸潤性を活かして段ボールなどの可燃物を保管する倉庫への設置にもおすすめです。

      おすすめの設置場所

      • 事務所・事業所・工場・店舗・ホテル・旅館・病院・倉庫・飲食店・ご家庭

      🎦強化液消火器の使用方法(動画)

       

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      おすすめの設置場所

      • クリーンルーム・コンピュータールーム・サーバ室・通信設備室・精密機械工場・文化財・博物館・美術館・事務所

       

      🎦水消火器(ピュアウォーター)の使用方法(動画)

       

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      二酸化炭素消火器<B火災・C火災>

      二酸化炭素消火薬剤なので、放射後に何も残さないクリーンな消火剤です。
      二酸化炭素は不燃性ガスの一種で、炭酸ガス(CO2)とも呼ばれています。貯蔵容器に圧縮液体の状態で充填され、放出されると窒息効果により消火します。空気より約1.5倍重いため燃焼物のどんな隙間にもゆきわたり効果を発揮します。

      おすすめの設置場所

      • 電気室・変電室・精密機器室・精密機器・整備工場

      着火物と適応消火器

      ここまでご紹介した消火器が適応する着火物は以下の通りです。

       

      一般住宅用消火器

      強化液消火薬剤を使用し、家庭の火災が多い、天ぷら油火災に最適です。もちろん普通火災・電気火災にも対応しています。業務用消火器とは異なり色の規定がないため様々なカラーバリエーションがあるのが特徴です。

      ※住宅用消火器は一般住宅(ご家庭)にのみ設置可能です。法令上、防火対象物への設置はできませんのでご注意ください。

       

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      消火器の設置基準・設置方法

      ①防火対象物に消火器を設置する時は、下表のA~Dのどの防火対象物に該当するか確認しましょう。

        

      ② A~Dのフローから1単位の平米(㎡)を決定しましょう

       

      ③第4類の危険物を貯蔵又は取り扱うものとして消火器を設けるときは、B火災に対する能力単位で計算します。その他の場合は、A火災に対する能力単位で計算します。

      例)600㎡の飲食店で 耐火構造の場合。  分類がAで1単位/100㎡となります。

      PEP-10N型:A-3・B-7・C  PEP-6型:A-2・B-3・C  (株式会社初田製作所製)

        

      ④歩行距離の確認:消火器の種別を決定しましたら、建物のあらゆる部分から消火器までの歩行距離が20m以下(フロアー毎)となるように配置してください。

        

      ⑤不可設置の消火器の配置:少量危険物・指定可燃物・多量の火気を使用する場所・電気設備のある場所は、下表より算出した消火器を必要本数設置してください。

      消火器の点検義務と耐用年数(交換時期)について

      消火器は設置して終わりではなく、いざという時に確実に作動するよう、定期的な「点検」と期限内の「交換」が必要です。

      特に事業所や店舗等に設置される「業務用消火器」は、消防法により半年に1回の定期点検と、所轄の消防署への結果報告(特定防火対象物は1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回)が義務付けられています。

      また、消火器には「設計標準使用期限」が定められており、業務用消火器はおおむね10年(住宅用は約5年)です。使用期限を過ぎた消火器は破裂事故などの危険があるため、速やかな交換が必要です。

        

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      消火器の設置・点検 セルフチェックシート

      まとめ

      適切な消火器の選定と日々の点検で万全の防火対策を

      本記事では、消火器の種類や適応火災、事業所に求められる設置基準や点検義務について解説しました。

      1. 適切な消火器の選定

        設置場所の環境や取り扱う可燃物(A・B・C火災)に合わせた消火器を選ぶことが、初期消火を成功させる最大のポイントです。

      2. 法令の遵守と適切な配置

        防火対象物に応じた必要能力単位を算出の上、歩行距離20m以下となるよう正しく配置する必要があります。

      3. 点検・維持管理の徹底

        業務用消火器は半年に1回の点検が義務付けられています。設計標準使用期限を過ぎたものは速やかに交換しましょう。

      法令を順守することはもちろん、万が一の際に被害を最小限へ抑えるためには、日々の運用管理と客観的なリスク把握が欠かせません。

      自社の防災体制を整える第一歩として、まずは「消火器設置・点検 セルフチェックシート」で現在の設置状況をご確認ください。さらに、わずかな時間で現状のリスクを可視化できるWEB簡易診断で、ぜひ自社の火災リスクをチェックしてみてください。

      記事執筆者

      ボーサイナビット編集部

      株式会社初田製作所が提供する、企業の火災対策が学べるメディア「Bosai-Navit」です。 防火・消防に関するニュースや火災対策ノウハウ、火災リスク診断に関する特集など、さまざまな記事をお届けします!

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