微量の煙も逃さない!ダウンタイムゼロに導く「超高感度煙検知システムVESDA」を紹介します
皆様の事業所のサーバールームや機械室では、どのような火災感知器をお使いでしょうか。 基幹的な役割を担うこのようなエリアでは、空調機による不規則な気流の発生により煙が拡散・希釈しやすいため、従来の感知器では火災の初期段階で煙を捉えきれないリスクがあります。また、サーバーや機械設備などの障害物により煙の検知が遅れる可能性もあります。
サーバールームなどでの火災発見の遅れは、機器の物的損害にとどまらず、深刻な事業停滞を招きかねません。
当記事では、気流の影響を受けずに微量な煙を早期発見し、ダウンタイムを回避できる「超高感度煙検知システムVESDA」を解説します。
データセンターにおける火災事例
2025年9月、韓国政府のデータセンターで大規模な火災が発生しました。サーバーが置かれている電算室でのリチウムイオンバッテリー交換作業中に発生した火花が原因とみられています。この火災により、金融や郵便、医療など計709の政府系システムがダウンし、国民生活に甚大な混乱をもたらしました。さらにバックアップ体制の不備により、計858TB(テラバイト)に及ぶ8年分の膨大な業務資料が消失する事態となりました。
こうした火災はあらゆる事業所で起こり得るものであり、一度発生すれば極めて深刻な損害をもたらすことが、この事例から見て取れます。
「超高感度煙検知システムVESDA」と煙感知器の違い
一般的な煙感知器は、火災時に立ち昇った煙が天井に到達することで作動します。 しかし、空調機が稼働している部屋では煙が気流によって拡散されるため、天井に届くまでに時間がかかり、火災の発見や初期消火が遅れるリスクがあります。


一方、「超高感度煙検知システムVESDA」は天井や壁面に巡らされた吸引管(サンプリング管)を通じて、広範囲の空気を連続的にサンプリングします。 煙が気流に流されやすい場所においても、受動的な煙感知器とは異なり自動吸引を行うため、火災の予兆を極めて早期かつ確実に捉えることができます。

一般的な煙感知器では感知に時間が掛かる高天井の倉庫や工場への設置にも適しており、世界的に有名なファッションブランド「MANGO」の大型物流施設にも導入されています。
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★VESDAの主な設置対象
- データセンター、サーバー室、通信施設、電気室、機械室
- 電力施設、工場、倉庫
- クリーンルーム
- 劣悪な環境
- 文化財、美術館、収蔵庫
- 早期煙検知を必要とする装置、設備等
「超高感度煙検知システムVESDA-E」の特徴
ここでは新開発のVESDA-Eシリーズの特徴を紹介します。
①広い検知範囲と高い感度
一般的な煙感知器の公称差動濃度が10%/mに対し、0.001%~20%/m※と広い範囲を検知可能です。一般的な煙感知器に比べ、最大10,000倍の感度を有します。(※一部の機種での対応です。機種により検知範囲は異なります。)

②検出部に内蔵された高度な解析技術で煙粒子を分析
レーザー光・複数のフォトダイオード・CMOSカメラによりサンプリングされた粒子径を測定し、煙粒子とホコリの違いを認識します。

③感度補正が不要
室内から吸引した空気は、2段階のフィルターを通過することで埃などの不純物が取り除かれ、クリーンな状態で検知部のチャンバー内へ供給されます。チャンバー内を常に清浄に保つことで、感度補正を必要とせず、安定した高感度検知を維持します。

「超高感度煙検知システムVESDA」のラインナップと設置場所
VESDAは小規模スペースから広大な大空間、さらには粉塵が舞う工場などの過酷な環境まで、あらゆる現場に対応する豊富なラインアップを備えています。設置場所の特性に合わせて最適な機種を選ぶことで、その環境に特化した精度の高い早期火災検知を実現します。
多種多様なニーズに応えるVESDAの機種構成と、それぞれの特性を活かした設置場所の例をご紹介します。
- VESDA-E VEA

最大40本のマイクロチューブで構成されており、ピンポイントで空気を吸引することで個別に煙発生エリアの特定を行えます。電気室の盤内など、煙発生と特定が特に困難な場所に適しています。
- VESDA VLF

小さいエリア向けのコストパフォーマンスの高いモデルです。小規模なマシーンルームやサーバー室、重要書類倉庫などの設置にお勧めです。設定も簡易なためスムーズに導入ができます。
- VESDA VLI

塵やほこりなどが多い劣悪な環境下で煙を監視するニーズに対応した、耐久性に富んだ工業用途の製品です。鉱山採掘現場、石油プラント、発電所、水処理施設などに採用されています。
その他の機種およびオプション構成に関する詳細は、こちらの最新ラインアップカタログよりご参照ください。
火災予防には『火災リスク診断サービス』がおすすめ
火災が発生した場合、迅速に検知するためのツール=「火災の早期覚知」は非常に重要です。そしてそれと同じくらい、「火災を発生させないこと」も重要になってきます。火災を発生させないための対策として弊社で2014年から実施している、火災リスク診断サービスをご紹介します。
火災リスク診断サービスの特長
- 第三者目線による、日頃気づかない火災発生リスクの「見える化」
- 従業員の皆様と様々なリスク情報を共有でき、防災意識のボトムアップを支援
- 防災のプロによる診断と安全対策のご提案
国家資格である「消防設備士」や、社内資格として定めている「認定診断員」を取得した防災のプロが現地へ訪問し、普段は気づきにくい火災リスク箇所を1つ1つ洗い出します。消防設備点検とは目的が異なり、火災発生リスク診断サービスは火災を起こさないという「火災予防」に重きを置いています。ぜひ一度火災リスク診断を受けてみてはいかがでしょうか。
プロに火災対策を相談する
火災リスク診断だけでなく、消防設備点検や防火教育など防火に関するさまざまなお困りごとにも柔軟に対応が可能です!お気軽にご相談ください。
まとめ
今回「超高感度煙検知システムVESDA」を紹介しました。サーバールームなどのような特殊な場所だからこそ、環境にぴったり合った火災感知器を選べているか、あらためてチェックしてみるのが安心です。「超高感度煙検知システムVESDA」にご興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。
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初田製作所へ新卒入社後、複数の部署を経て現在は「ボーサイナビット」の記事制作に携わっております。皆様の「知りたい!」に応えられる記事を定期的にお届けできるよう努めて参ります。